愛媛県病害虫防除所は20日、茶などツバキ科植物に寄生する新害虫「チャトゲコナジラミ」の被害が県内で初めて確認されたと発表した。国内では2004年に京都府で初めて発生が確認されて以来、関東以西の茶産地を中心に分布が拡大しており、注意を呼び掛けている。
 防除所によると、チャトゲコナジラミは成虫、幼虫ともに葉の裏側に寄生する習性があり、排せつ物により、光合成の低下をもたらして葉が黒くなる「すす病」を引き起こす。防除対策として、10月から3月にかけて登録農薬である「マシン油乳剤」の散布を挙げており、「越冬中の老齢幼虫に対する防除効果が高く、発生園では必ず実施してほしい」としている。
 8月に大洲市の茶畑で見つかり、農林水産省神戸植物防疫所が9月13日にチャトゲコナジラミであることを確認。9~10月に県内の茶産地を調査をした際、四国中央、久万高原、内子、西予、松野の2市3町でも発見した。ただし、発生程度は極めて低いという。